「考えが足りない」と言われる人は、考えの質を求めすぎていて、考える量が足りないことが多い。
よって、考えるという事は、以下の2つが大事
- アウトプットの量を増やす(質は求めない)
- アウトプットしたものを分類する
上司から、「もっと考えようよ」とか「ねぇ、全然考えが足りないよね」なんてこと言われたことありませんか?僕はあります。メチャクチャ言われてました。
これ言われると結構ツライんですよね。
何すればいいの?って思っちゃいます。
考えろって言われてもね~って思います。
考えろって指示が曖昧で嫌いです(笑)
で、試行錯誤の日々を続けていましたが、2つの事をやったら「まとまってるね」とか「よく考えたね」っていう感じに変わりました。
結論から言うと、
- たくさんアウトプットする
- それを分ける
の2つです。
よくやってしまうのは、質の良いアイディアを考えて提案しようと思うことです。頭の中では色々考えて(考えているつもりでいて)、コレは自分としては良いアイディアだ!と思って報告すると、「〇〇の時はどうするの?」とか、「〇〇については考えた?」とかコメントが返ってくるわけです。
結構考えたはずなのに、何がダメなの?
こういうコメントが続くとかなり凹みます。。
こんなこと言われたら、「考えてませんでした」ってなります。いやぁ、これを言われた時は僕も辛かった。
たくさんアウトプットする
やることは2つと言っても、実際にどうやるかが問題です。
この5stepでかなり量が出ると思います。
せっかくなので、具体例を使って実際にやってみましょう!
頭の体操くらいの軽い気持ちでちょっとだけ考えつつ、読み進めてもらえれば嬉しいです。
(やらんでもわかってるわ!って人は、飛ばしてください。)
読むだけでもいいですが、実際に頭を使ってみると身に付きますよ♪
お題として、こんな感じでいかがでしょう!?
パン屋の売上をあげるための施策を提案して欲しい
こんな依頼が上司から来たと仮定して、考えを進めてみます
STEP1:思いつくままに出す
最初なので、思いついたものを挙げてみましょう。この時のポイントは気楽に自由な発想です。
例えばパッと思いつくのはこんな感じでしょうか
- メニューを増やす
- 良い材料を使う
- チラシを配る
- 店内のレイアウトを変える
もっと出そうな感じはしますが、ひとまずこんな感じで
STEP2:出たものにカテゴリを付ける
ザっとカテゴリを付けてみましょう。ザックリで良いです。この後更にアイディアを出すためなので
商品関連
- メニューを増やす
- 良い材料を使う
宣伝関連
- チラシを配る
見せ方関連
- 店内のレイアウトを変える
今回はこんな感じでカテゴライズしてみました。カテゴライズはざっくりでいいと思います。(STEP4でカテゴリは増やしたり整理したりします)
STEP3:分類のカテゴリに近いものをあげる
一旦ここで、カテゴリの中を拡充させてみましょう。ポイントはカテゴリごとに一つずつ焦点を絞って考えていくことです。また、カテゴリ以外の事が頭に浮かんでも排除せず、別のカテゴリとして書き留めておきましょう。
青字が追加されたものです。
商品関連
- メニューを増やす
- 良い材料を使う
- 価格を下げる。もしくは上げる
- オーガニックを売りにする
宣伝関連
- チラシを配る
- SNSで拡散する
- 地域の口コミを広げる
- 試食を増やす
見せ方関連
- 店内のレイアウトを変える
- 店内のPOPを増やす
- 照明を変える
その他
- 立地を変える
- 有名人を使ったりイベントを開催する
- 他のお店とコラボする
どうですか?漠然とアイディアを出すよりも、絞っているとたくさん考えられませんか?この感覚が少しわかればここではOKです。あと、パッと思いついたことが出ることも重要です。これがSTEP4の新たな軸を考える時に役立つことになります。
STEP4:他の軸を考える
少し、視点を広げて(高くして)、他の軸が無いか考えてみましょう。つまりカテゴリを作成しましたが、その作成の仕方に視点を変えます。この時のポイントは、縦と横の軸を意識して広げることと、その軸のレベルをできるだけ合わせる事です。
まずは横に広げてみましょう。
「商品関連」「広告関連」「店舗関連」「イベント関連」あたりでしょうか。
今度は縦に考えてみましょう。
商品とか広告とかする前に、計画とかをすると思います。なので、上位に「計画」が合ってもいいかもしれないです。
上に広がったので、今度は横に広げます。「計画」と同じレベルだと「調査」とかも良さそうです。あとは、「人員体制」っていうのもあってもいいかもしれないです。
今度は下に広げてみましょう。「調査」であれば、「自店舗の調査」「多店舗の調査」みたいに広げられます。「人員体制」も、「店舗運営」「マネージメント」みたいに広げてもいいかもですね。
ここのコツは、上に行ったり横に行ったり、考えるポイントを縦横無人に変えていくことです。色んなところに旅にいくような感じで楽しんで思考を広げて行きましょう。
ちなみに、本当はSTEP3よりSTEP4を先にやる方が良いのです。ですが、多くアイディアを出す癖がない人は、一度たくさん出す感覚を付けて欲しいので、STEP3を先にやりました。
STEP5:広げた軸も含めて全体を見て具体案を考える
最後のSTEPは、広げた軸も含めて全体をみて、具体案を深堀していきましょう。STEP3でやったことを再度やります。STEP3の時よりかは軸がかなり増えているので、更にアイディアが出てくるのではないでしょうか?
ここで全体を見てアイディアを出していると、更にカテゴリや軸を追加したり、まとめたりした方がいいなぁって思う事があると思います。その場合は、その思いを信じて整理してもいいと思います。
作っては壊してを繰り返すことで、考えも更に深まります。少し時間もかかって大変な作業ですが、この時間も貴重です。最初は訓練だと思ってやっていきましょう。
全体像を考える大事さについては、「全体像を把握する事が大事。全体像を意識すると仕事も生活も豊かになる!」の記事で述べていますので、興味のある方は参考にしてください。
ちなみに、こうやって抜けもれなく出すことをMECE。
階層で上下に考えいくことをピラミッドストラクチャーとかロジックツリーといいます。(厳密には少し違いますが)
分類してみる
じゃぁ、たくさん出てきたアイディアを分類してみましょう。
ん?分類ってどうするの?って思った方いませんか?
分類にもコツがあります。分類のコツは軸を決めることです。
「軸??何を軸にすればいいの?」って思った方・・・普通だと思います(笑)今は気にせず読み進めてください
軸の決め方のステップはコレです
ちなみに、正しく分けるためには、その事について正しく理解しておく必要があります。なので、分類するっていうことは、理解を深めて整理するためにも大事な事なんです。
STEP1: この仕事がなぜ必要かを考える(目的を整理する)
これ、メチャクチャ大事です。本来なら、アイディアをたくさん出す前に「なぜ必要か」を考えたり確認した方が良いです。これを先に確認しておくと、アイディアを精度よく出すことができます。(とはいえ、逆に絞りすぎてでなくなることもあるので、バランスが大事です)
仕事が必要な理由は色々あります。ここでいう「仕事が必要な理由」とは「売上を上げたい理由です」
例えば、
- 経営状態が悪いので、売上を伸ばしたい
- 事業を広げたいので、売上を伸ばしたい
などです。大事な事なので、もう一度いいますが「なぜ売り上げを上げたいか」が大事です。
それによって、分類の仕方が大きく変わってきます。
更に言えば、制約条件などを確認しておくと良いでしょう。
例えば
- 使える費用は500万円まで
- 〇〇の企業を使って欲しい
- 半年以内に目標を達成する必要がある
とかです。
これによって、時間が重要なのか、費用が重要なのかななど、重視するポイントが変わってくるわけです。
STEP2: その目的を達成するために、影響があると思われるものをたくさん出す
はい、ここでも出ましたが、影響があると思われるものをたくさん出しましょう。良いアイディアを出すためには量が大事です。いきなり質を求めてはいけないです。
例えば
- 費用
- 効果
- 効果が発揮するまでの期間
- 関係者
などです。
STEP3: 出たアイディアから最も影響があると思われることを2つ選んで軸にする
ここでのポイントは目的を達成するために、影響度が高いと思われるものを2つに選ぶことです。たくさん気になるところですが、2つが良いです。3つ以上になると、考えることが複雑になり、「分ける事」が難しくなります。
例えば、「費用」と「効果」の2軸であれば、紙面上でプロットしやすいです。ですが、そこに「期間」まで加わると、パッと見で判断できなくなるわけです。あくまでも、売上を上げるための提案は上司にするためのものなので、上司がパッと見で理解できる状態にしておく必要があります。すぐに理解できないと、「よくわからん」って言われてせっかく考えたことが伝わらず悲しい結果になりますからね。
それで、「最も影響があると思われる」軸を選ぶために、「なぜ売り上げを上げたいか」の情報が役立ちます。短期間で効果をもとめたければ、時間の軸が重要ですし、お金に制約があるのであれば費用が重要ですし、関係者の負担が少ないことが重要であれば、それを軸にとるのが良いでしょう。
STEP4:アイディアを2軸に従って配置する
ここまできたら、もう少しです。最後に、この2軸に従ってアイディアを配置していきましょう。アイディアの中には、明らかに違うものや、制約条件を満たさないものもあるかもしれません。それは2軸に配置せず、何か質問されたときに見せるくらいの情報として追加資料にとどめておきましょう。それ以外は2軸に配置します。
すると、2つの軸に対して、良い位置に配置されるものが出てきます。それを最終結果として提案すればOKです。もちろん、時間があれば検討した内容も見せると、これだけ検討した中で、この「結果なら妥当でしょう」という安心材料にもなります。
まとめ
お疲れ様でした
どうでしたか?たくさん考えませんでしたか?
これが、良く考えるってことです。
どうしても、良いものをスパッと出るのがいい事って思ってしまいがちなんですが、実際にはたくさんの量を考えて、その中から厳選したものを出すってことが大事なんです。
いいアイディアだなぁって思える人は、実は裏ではこういう考え方をしていることがほとんどです(極まれに、パッとひらめく人もいますが)。僕らが見えているものは考えている部分の氷山の一角でしかないんです。なので、提案内容に対して、質問が出た時には前に出していなかった情報を回答として伝えられるので、スラスラ話が進んでいくわけです。
是非、仕事でも普段の生活でも、「たくさんアイディアを出す」、「そのアイディアを分ける」という事を意識してもらえると良いでしょう。
これを読んで気づきがあったなと思った方は、「長期的な視点と短期的な視点とのバランスを!仕事と生活の7事例紹介」も参考にしてみてください。視点を両方持つ事も、役に立つスキルですよ♪
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